カンザスシティ・チーフスは、ミズーリ州カンザスシティに本拠地を置く、NFLのAFC西地区に所属するチームです。始まりは1959年にAFLのチーム、「ダラス・テキサンズ」として創設されました。1962年にはAFLを制しましたが、AFLに対抗するNFLがカウボーイズを創設し人気を博してしまったことから、ビジネス的に打撃を受けたダラス・テキサンズは、1963年、最終的にカンザスシティーに移転しました。移転を機に付けられた新たなチーム名は公募で選ばれた「チーフス」となり、1970年にNFLに加盟することとなりました。
チーフスの歴史の中には、サンフランシスコ・49ersでプレーし、NFLのレジェンドであったジョー・モンタナ選手をトレードで獲得した歴史があります。彼の選手としては最後のチームとなり1993、1994シーズンをチーフスの一員として活躍。1993年には22年ぶりのディビジョン制覇、プレーオフでは2度の逆転勝利生み、1994年には古巣49ersとの対戦で勝利を飾るなど名勝負を残すなど、偉大なる現役生活の最後を「チーフ」として飾りました。
2013年、現在もヘッドコーチを務めるアンディー・リード氏が就任。この年のNFLドラフトの3巡目でシンシナティ大からTEトラヴィス・ケルシー選手、2016年には5巡目にウエストアラバマ大からWRタイリーク・ヒル選手を獲得するもプレイオフでは結果を出せずにいる中、2017年にはテキサス工大から、今やNFLの#1QBの1人であるパトリック・マホームズ選手をドラ1で獲得。ここからチーフス王朝ともいうべき新たなチーフスの時代が始まりました。
2018シーズン、#1QBとなったパトリック・マホームズ選手率いるチーフスは12勝4敗という成績でシーズンを終え、マホームズ選手は5,097ヤードと50タッチダウンという球団記録を更新。5,000ヤードを投げた11人目のクォーターバックとなり、タッチダウン50回を投げた3人目のクォーターバックとなった。ペイトン・マニングと並び、NFL史上2人目の5,000ヤードと50回のタッチダウンを達成した選手となりチーフとして初めてAP NFL MVPに選出されました。この年のプレイオフはAFCチャンピオンシップへ進出するもOTの末、37-31でニューイングランド・ペイトリオッツに敗れました。
2019シーズンもチーフスは12勝4敗という成績で4年連続AFC西地区を制しました。プレイオフAFCディビジョンゲームでは第2クウォーターの前半の時点で、24-0とヒューストン・テキサンズにリードを奪われるも、マホームズ選手が5タッチダウンパスを決めて51-31で勝利。AFCチャンピオンシップではテネシータイタンズを31-24で破り、チーフスとしては50年ぶりのスーパーボウルLIVへの出場となりました。
2020年フロリダ州マイアミのハードロックスタジアムで行われたスーパーボウルLIVではサンフランシスコ・49ersと対決。第4クウォーターの残り12分で24-10とビハインドのチーフスはトラヴィス・ケルシー選手とダミアン・ウイリアムズ選手がマホームズ選手からのパスでタッチダウン。決勝点は残り1分12秒分でダミアン・ウイリアムズ選手がタッチダウンを決めて、チーフスが劇的な逆転劇で50年ぶりのスーパーボウルを制しました。
2020-2021シーズンも他のチームを圧倒する強さを見せるチーフスはレギュラーシーズンを14勝2敗という成績で終え、プレーオフではクリーブランド・ブラウンズを22-17、バッファロー・ビルズを38-24で破り、2年連続でスーパーボウルLVへの進出を決めるも、トム・ブレイディ選手率いるタンパベイ・バッカニアーズに9-31というスコアで敗れました。
2021-2022シーズンは12勝5敗という成績でありながらもワイルドカードではピッツバーグ・スティーラーズ、AFCディビジョナルゲームではバッファロー・ビルズを相手に歴史に残る死闘を繰り広げ、OTの末に勝利を飾るも、AFCチャンピオンシップではジョー・バロウ率いるシンシナティ・ベンガルズにOTの末、24-27で敗れ、3年連続のスーパーボウル出場を逃しています。
2022‐2023シーズン:第57回スーパーボウル制覇!!